EXPRESS STAR TELLER 2025年12月号(Volume 34, Issue 11)は、インド占星術(ジョーティシュ)とスピリチュアリティの深淵に迫る充実の一冊です。本号の特集は「先祖の供養」をテーマに、ピトラ・ドーシャ(先祖のカルマ的欠陥)の原因と対処法を詳細に解説。また、キャリア運を読み解くダシャムシャ・チャートの活用法、聖地ティルマラにおけるヴェンカテーシュワラ神への神聖な儀礼サービスの全貌、そして古代インド文献に見る科学的発見についてのインタビューなど、実践的かつ学術的な内容が満載です。プージャ・スワミ・ダヤーナンダ・サラスワティー師による「グルからの導き」では、人生の問題解決における深遠な智慧が語られます。2025-26年の冬季予報、毎月の運勢、株式市場のタイミング指南なども収録し、占星術愛好家から真摯な学習者まで、あらゆる読者の知的好奇心と実践的ニーズに応える内容となっています。
プージャ・スワミ・ダヤーナンダ・サラスワティー師による「グルからの導き」は、人生における問題解決の本質について深遠な洞察を提供しています。師は、人生には二種類の問題が存在すると説きます。第一の種類は、解決策が問題の外側にある問題です。食物、衣服、住居などの基本的ニーズがこれに該当し、外部から獲得しなければなりません。第二の種類は、解決策が問題の中に既に存在しているにもかかわらず、無知のために問題であり続けるものです。師はこれをジグソーパズルの比喩で説明します。「YES」という言葉を形成するパズルのピースは、正しく配置すれば完成しますが、それを知らなければ永遠に悩み続けます。この第二の種類の問題を解決するには、悟りを開いた「アーパタ」(aapta)の導きが必要です。アーパタは、解決策が問題の中にあること、ピースを特定の方法で配置する必要があることを教えてくれます。事実の知識だけが問題を解決し、無知こそが真の障害であるという教えは、スピリチュアルな探求における師(グル)の重要性を示しています。
ヘママリニ・ラグナータン氏による記事は、ティルマラ・ヴェンカテーシュワラ寺院における日々の神聖な儀礼を詳細に解説しています。カリ・ユガの始まりに自ら顕現した(スワヤンブー)ティルパティ・バラジ像は、寺院のスピリチュアルエネルギーの源です。記事の核心は「パンチャ・ベラアル」(五つの神像)の解説です。ドゥルヴァ・ベラ(不動の主神像)、カウトゥカ・ベラ(日々の儀礼用)、スナパナ・ベラ(儀礼的沐浴用)、ウツァヴァ・ベラ(行列用)、バリ・ベラ(守護神)の各役割が詳述されています。日々の重要な儀礼として、スプラバータム(午前2:30-3:00の目覚めの賛歌)、スッディ(浄化)、サハスラナーマ・アルチャナ(1000の名前の詠唱)、そしてエーカンタ・セーヴァ(深夜の最終儀礼)が紹介されています。週間儀礼には火曜日の特別儀礼、木曜日のネートラ・ダルシャン、金曜日のアビシェーカムなどがあり、寺院の精緻な儀礼システムの全貌が明らかにされています。
