礼拝の方法について
礼拝の方法について
インドでは、寺院だけでなく、家庭でも日々欠かさずにプージャーが執り行われます。
プージャーは神々を礼拝し祈りを捧げる行為であり、神像やヤントラなどが祀られた祭壇において行われることが多くあります。
このプージャーには、「ウパチャーラ」という捧げる行いがあります。
さまざまに存在するこのウパチャーラにおいて、一般的に広く行われるのが、次の5つを含む「パンチャ・ウパチャーラ・プージャー」です。
1、サンダルウッド・ペースト(または樟脳)
2、花
3、お香
4、ランプ
5、食事
祭壇においてこれらをヤントラや神像に捧げ、神々に祈ります。
そしてより詳細に執り行われるのが、次の16を含む「ショーダサ・ウパチャーラ・プージャー」です。
1、神々を瞑想する
2、神々を呼び覚ます
3、座を捧げる
4、御足を洗う
5、御手を洗う
6、聖水を捧げる
7、御体を洗う
8、新しい服を着せる
9、聖紐を捧げる
10、サンダルウッド・ペーストを捧げる
11、花を捧げる
12、お香を捧げる
13、ランプを捧げる
14、食事を捧げる
15、ビンロウジュを捧げる
16、アーラティを行い神々を見送る
(※このステップは、宗派や慣習によってさまざまに異なります。)
マントラを唱えながら行われるこのプージャーの間、神像やヤントラなどに神々が召喚され、そこに留まると信じられています。
呼び覚まされた神々と、捧げられた祈りは、より明確にそのエネルギーを現し、日々の歩みを大きく助けてくれるものにも他ありません。
プージャーでは、ベルを鳴らしたり、アクシャタ(米粒)やクムクム(朱粉)が捧げられることもあります。
シンプルに、ランプを灯し、瞑想を行うだけの場合も多くあります。
聖水やお香と共に祈りを捧げ、5分でプージャーを終える人々もいます。
神々を崇拝する心が何よりも大切であると言われるように、例え少しの時間でも、こうした繋がりを日々育むことで、思考はより神聖なものへと変化していき、崇高な道へと繋がるに違いありません。
一日の中でこうして神聖なものに心を定める行いは、何よりも心を落ち着かせてくれるものです。
自分自身の内なる至福である神々に繋がるためのこの時間を、少しずつ、日々の中で実践してみるのも良いかもしれません。