EXPRESS STAR TELLER 2025年11月号(Volume-34, Issue-10)は、インド占星術(ヴェーディック・ジョーティシュ)とスピリチュアリティを探求する月刊専門誌です。本号の目玉は、カールティカーディ・サムヴァット2082(2025年10月21日〜2026年11月9日)に基づくインド全体と12星座別の財務予測です。また、アミット・シャー、ヴァッラブバーイー・パテール、ヒラリー・クリントンのホロスコープを分析し「最高職に就く可能性」を占星術的に検証する特集記事や、ジャイミニ・システムに基づく効果的な救済マントラの解説も収録。プージャ・スワミ・ダヤーナンダ・サラスワティ師による「グルからの導き」では、態度の変化や欲求管理についての深遠な教えが展開されます。さらに、タミル・ナードゥ州ティルナライユールのシュリ・ラーマナータスワーミー寺院を特集した「Rare Temple」コーナーでは、マンガラ・シャーンティの吉祥について詳述。2025-26年の獅子座-水瓶座の日食が権力者に与える影響、過去世のカルマを軽減する方法など、占星術愛好家必読の内容が満載です。
プージャ・スワミ・ダヤーナンダ・サラスワティ師による「GUIDANCE FROM GURU」は、サットサンガ(精神的な集い)形式で人生の深遠な智慧を伝える特集記事です。本記事の核心は「態度の変化(Attitude change)」にあり、師は行動の結果よりも、その行動に臨む態度がいかに重要かを説いています。「欲求管理(Desire-Management)」と「欲求充足(Desire-fulfillment)」の本質的な違いを明確にし、真の幸福は欲求を満たすことではなく、欲求との健全な関係を築くことにあると教えます。事実の認識が変われば、人は全く異なる視点を持つことができ、それが成功への道を開くとされています。師はコミュニケーションスキルの重要性を強調し、二つの側面を挙げています。第一に、自分を他者に理解させる能力、第二に、他者を理解する能力です。このスキルにより、好き嫌いを効果的に管理できるようになります。成功の概念について、師は独自の見解を示します。意識的な人(conscious person)は、制約や判断から自由であり、様々な能力を活用して物事を達成できます。期待と実際の結果が等しいか、それ以上であれば成功であり、期待以下であれば失敗ではなく「別の出発点」に過ぎないと説きます。善良さ(Goodness)については、それがスキルによって支えられなければならないと述べ、善意だけでは不十分であることを示唆しています。最も重要な概念として「プラサーダ・ブッディ(prasāda-buddhi)」が紹介されています。これは、すべての結果を神からの贈り物(プラサーダ)として受け入れる態度であり、寺院で供物として捧げられた食物が祝福されて戻ってくるように、人生のあらゆる結果を感謝とともに受け入れることを意味します。この変化を今日から人生に取り入れることで、真の平安と成功を得られると師は結論づけています。
本号の「Rare Temple」コーナーでは、タミル・ナードゥ州ティルナライユールに鎮座するシュリ・ラーマナータスワーミー寺院を特集しています。この寺院の最大の特徴は、マンガラ・シャーンティ(火星の平和・吉祥)をもたらすとされるマンガラ・シャニ・デーヴ(火星神)が、配偶神(コンソート)とともに祀られている点です。これはインドでも非常に珍しい形態であり、占星術的に極めて重要な意味を持ちます。寺院はドラヴィダ様式で建築されており、シヴァ神の一形態であるラーマナータスワーミーが主神として崇拝されています。記事によると、この寺院での礼拝は、ホロスコープにおける火星の悪影響(マンガラ・ドーシャ)を軽減する効果があるとされています。特に、遅延、困難、不運をもたらすカルマの負の影響を緩和するパリハーラ・スタラ(救済の聖地)として知られています。マンガラ・シャニ・デーヴは、ウパ・グラハ(副惑星)であるマンディとグリカとともに崇拝されており、これらは占星術において凶意をもたらすとされる感受点です。土曜日(シャニの日)やマンガラ(火星)に関連する特別な日には、多くの参拝者が訪れます。ダシャラス王(ラーマ神の父)がシャニ・デーヴを参拝し、アヨーディヤーへの帰路でハヌマーン神とともにこの寺院を訪れたという伝説も紹介されています。寺院の開門時間は午前6時から正午、午後4時から午後8時までで、ティルチラーパッリ空港から約136km、クンバコナムからは約50kmの距離にあります。星座のロヒニー・ナクシャトラの日やトレイヨーダシー(13日)には特に混雑し、マンガラ・シャニ・デーヴと他の神々への特別なパリハーラ・プージャが執り行われます。プラーナ・クンバ占星術において火星の配置が重要な意味を持つ人々にとって、この寺院は必訪の聖地とされています。
