ダッタートレーヤ・ジャヤンティー
ダッタートレーヤ・ジャヤンティーについて
ダッタートレーヤ・ジャヤンティーは、ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神の三大神が一体となったダッタートレーヤ神の降誕祭として祝福される日です。
マールガシールシャ月(11月〜12月)の満月に祝福されます。
ダッタートレーヤ神は、聖者アトリとその妻アナスーヤーの子として生まれました。
アナスーヤーは非常に謙虚で忠実な妻でした。
それは、天上のサラスワティー女神、ラクシュミー女神、パールヴァティー女神を悩ませるほどで、女神たちはアナスーヤーの評判を落そうと、ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神を地上に送ります。
ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神は、アトリが留守の時にアナスーヤーを訪ねます。
アナスーヤーが食事を準備すると、ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神は、裸になって食事を振舞うようアナスーヤーに要求しました。
アナスーヤーはショックを受けるも、心の力でブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神を小さな赤ん坊の姿にします。
そして、赤ん坊たちを揺りかごに入れ、大きな愛をもって食事を振舞いました。
ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神が赤ん坊になってしまったため、誰がこの宇宙を司るのか、サラスワティー女神、ラクシュミー女神、パールヴァティー女神は心を悩ませます。
すると、ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神は、アナスーヤーに許しを請い、その存在のもとがある天上へと戻ります。
一方で、アナスーヤーは三人の赤ん坊を、ソーマ、ダッタ、ドゥルヴァーサーと名付けました。
そして、ソーマは月で、ドゥルヴァーサーは森で苦行を続けるようになります。
ソーマとドゥルヴァーサーは離れる時、ダッタにその存在を残していたため、ダッタはブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神を兼ね備えた存在になったといわれます。
こうして生まれたダッタートレーヤ神は、三つの頭をもった姿で描かれ、それぞれブラフマー神・ヴィシュヌ神・シヴァ神を、そして、過去・現在・未来を、また、目覚めている状態・夢見の状態・夢を見ない睡眠状態の三つの意識状態を象徴していると伝えられます。
ダッタートレーヤ神は、あらゆる霊的性質を持つ宇宙のグルとして、私たちを教え導く究極の知識を持つと信じられています。