パールグナ・プールニマー・ヴラタ
パールグナ・プールニマー・ヴラタについて
パールグナ・プールニマー・ヴラタは、パールグナ月(2月〜3月)の満月の日に行われる断食および誓戒の実践を指します。
このヴラタは、個人の内面的な浄化と神への献身を深めるために行われるものであり、この日に断食と祈りを捧げることは、過去の罪を滅し、あらゆる災厄から身を守る強力な手段であると信じられています。
特に、ホーリカー・ダハンの儀式と密接に関連しており、家庭の繁栄と子どもたちの健康を守るために、多くの人々、特に女性たちが熱心にこのヴラタを行います。
ヴラタの実践は、他の満月と同様に、夜明け前の沐浴から始まります。
聖なる川の水、あるいは自宅の水で身を清めた後、人々は清潔な衣服を身にまとい、祭壇の前で「サティヤナーラーヤナ神(真実の神としてのヴィシュヌ神)」あるいは「ナラシンハ神(プラフラーダを救ったヴィシュヌ神の化身)」への礼拝を行う誓いを立てます。
断食の形式は、一日中水のみで過ごす厳格なものから、果物や乳製品のみを摂取するものまで様々ですが、共通しているのは、心と言葉と行いを清らかに保ち、神聖な物語やマントラに意識を集中させることです。
特にこの日は、プラフラーダの物語を読むことが推奨されており、いかなる困難な状況にあっても信仰を捨てないことの重要性が再確認されます。
日中、家々ではホーリカー・ダハンのための準備が進められます。
乾燥させた牛糞、薪、植物などを積み上げ、焚き火の準備を整えます。
ヴラタを行っている人々は、夕方、月が昇り、吉兆な時間が訪れると、この焚き火の場所へ赴き、プージャー(礼拝)を行います。
火にターメリック、花、そして新しく収穫された青い麦やひよこ豆の穂を捧げます。
この焼いた穀物を持ち帰り、プラサーダ(神からの恩寵)として家族で分け合うことは、健康と無病息災をもたらすとされています。
夜、満月が空高く輝く頃、月にアルギャ(聖水の捧げ物)を行い、神への感謝を捧げてから断食を解きます。
このヴラタを通じて得られる功徳は、単なる現世利益にとどまりません。
それは、自分自身の中にある「ホーリカー」、すなわち悪意や嫉妬、傲慢といった否定的な性質を、信仰という「火」で焼き尽くし、純粋な魂(プラフラーダ)として生まれ変わるという内的な錬金術の過程でもあります。
翌朝の色祭り(ホーリー)が、社会的な境界を取り払った愛と平等の祝祭であるならば、その前日に行われるパールグナ・プールニマー・ヴラタは、その祝祭にふさわしい清らかな心を作るための、厳粛かつ神聖な準備の儀式であると言えるでしょう。