ターラー・ジャヤンティー
ターラー・ジャヤンティーについて
ターラー・ジャヤンティーは、ターラー女神の降誕日として崇められます。
チャイトラ月(3月〜4月)のシュクラ・パクシャ(新月から満月へ向かう半月)の9日目がその日にあたります。
ターラー女神は、ドゥルガー女神の10の化身であるダシャ・マハーヴィディヤー(10柱の大いなる叡智の女神)の1柱として崇められます。
ターラーは「星」や「渡る者」という意味を持ち、10の化身であるダシャ・マハーヴィディヤーの中で2番目に崇められます。
その名の通り、ターラー女神は導きや保護を与えると信じられ、苦難を乗り越えるための道を示し、人々を輪廻の海から救い出すと信じられます。
ターラー女神は、ダシャ・マハーヴィディヤーの中で1番目に崇められるカーリー女神と密接な関係にあり、多くの特性を共有しています。
しかし、カーリー女神よりも親しみやすく、それほど恐ろしくはないカーリー女神の姿と考えられています。
ターラー女神は黒色または青色の肌をした女神として描かれ、悟りを得るために克服しなければならないエゴや無知を象徴する死体の上に立っていることがあります。
蓮華、剣、鋏、髑髏の杯など、さまざまなものを手にし、それぞれ知恵や慈悲、執着の断ち切りや否定的なエネルギーの消化を象徴しています。
ターラー女神は繁栄をもたらす女神として人々から礼拝されています。
ヴァシシュタ、ヴィシュヴァーミトラ、ラーヴァナのような偉大なヨーガ行者でさえ、ターラー・サーダナの偉大さを受け入れたと伝えられ、クベーラ神が富の支配者になることができたのも、ターラー・サーダナのおかげだと伝えられます。
ターラー女神は現在においても根強く礼拝が行われるもっとも古い女神の1柱であり、母なる創造者として、生類に永遠の生命力を与える存在として崇められています。
そんなターラー女神の礼拝は、貧しさから人々を解放し、思いやりや平和、育み、知恵などを授けると伝えられます。
それは、人生において必要な富と繁栄を得るための助けとなり、奇跡的な結果をもたらすと信じられています。