アンブバーチー・メーラー
アンブバーチー・メーラーについて
アンブバーチー・メーラーは、インド東部のアッサム州グワハティに位置するカーマーキャー寺院にて行われる盛大な祭典です。
カーマーキャー女神はシヴァ神の最初の妻であったサティに近い存在であるといわれ、また、カーリー女神とも捉えられます。
カーマーキャー寺院は、51のシャクティ・ピータ(シヴァ神の最初の妻であるサティの身体の一部一部がある場所)のひとつに数えられます。
カーマーキャー寺院には、サティの女性器が落ちたと信じられ、インドにおけるタントラの中心地であり、女神崇拝に欠かすことのできない聖地のひとつになっています。
寺院には、ダシャ・マハーヴィディヤーとされるドゥルガー女神の10の化身がそれぞれ祀られています。
この祭典は、年に1度訪れるカーマーキャー女神の月経にあたるといわれ、毎年5月から6月に行われます。
大地を潤すモンスーンに重なり、「創造」と「育み」の象徴である母なる大地の月経にあたると信じられています。
月経の間は不浄なエネルギーが排出されるということから、祭典中、その期間にあたる3日間は寺院の扉が閉ざされ、帰依者も自身を清める行いを努めます。
3日後に再び扉が開かれ、清められた心身で、女神の祝福を受けるといわれています。
カーマーキャーという名前は、そのものが欲望である者を意味します。
サティの女性器が落ちた場所とされるカーマーキャー寺院において、カーマーキャー女神は創造の源として崇められます。
望まれる者であると同時に望む者であり、万事の成就を助ける者と考えられています。