ダンヴァンタリ・ジャヤンティー
ダンヴァンタリ・ジャヤンティーについて
ダンヴァンタリ・ジャヤンティーは、医神であり、アーユルヴェーダの父として崇められるダンヴァンタリ神の降誕を祝福する吉日です。
カールッティカ月(10月〜11月)のクリシュナ・パクシャ(満月から新月へ向かう半月)の13日目に祝福されます。
この日は、およそ5日間にわたって盛大な祝福が続くディーワーリーの始まり、富の祝祭として知られるダンテーラスに重なります。
ヴィシュヌ神の化身として知られるダンヴァンタリ神は、神々へとアムリタを運ぶため、乳海撹拌の間に降誕したと信じられます。
それがこのダンテーラスの日であったと伝えられます。
乳海撹拌は、不死の霊薬であるアムリタを得るため、神々と悪魔が協力し海を撹拌したと伝えられる神話です。
乳海撹拌では、ラクシュミー女神をはじめ多くの宝が生み出されるも、猛毒もまた生み出され、神々の大変な苦労の後に、ダンヴァンタリ神がアムリタの入った壺を手にしてあらわれたと信じられます。
この乳海撹拌は、私たちが歩むべく霊性修行の道のりが記された神話であると伝えられることもあります。
それは、生きる日々に溢れるさまざまな喜びや苦難を通じ、学びを深め、真の解脱というアムリタを得るための道のりに他ありません。
ダンテーラスにおいては、ある若妻が、死の運命を持つ夫の若王を自らの深い気づきによって死の神ヤマから遠ざけ、死から救ったという神話も伝えられます。
私たちにとって、健康とは何にも代えられない宝であり、富のひとつです。
自分自身の心と体を見つめながら、一瞬一瞬に深い気づきを持つことは、日々を健やかに生き、幸せへと至るシンプルな術になるでしょう。
富とは何か、自分自身の内なる世界にアムリタという宝を運ぶため、この日にダンヴァンタリ神の降誕を祝福します。