シーター・ナヴァミー
シーター・ナヴァミーについて
シーター・ナヴァミーは、ラーマ神の妃であるシーター女神の降誕祭です。
ヴァイシャーカ月(4月〜5月)のシュクラ・パクシャ(新月から満月へ向かう半月)の9日目(ナヴァミー)がその日にあたります。
シーター女神は、ヴィシュヌ神の7番目の化身であるラーマ神の妃であり、ラクシュミー女神の化身といわれます。
大地の女神であるブーミを母に持つシーター女神の名前には、「畝(うね)」という意味があり、畑の畝の間から生まれたと信じられています。
土地の肥沃さや農作における豊穣の女神として崇められるものの、ラーマ神の妃として生きたシーター女神の生涯は苦難に満ちたものでした。
シーター女神は、追放されたラーマ神と共に王国を離れ深い森で暮らす中で、羅刹王のラーヴァナに誘拐され、ランカー島へと連れ去られてしまいます。
しかし、誘拐されていた間もラーマ神を瞑想し続け、純潔を守り通していました。
どんな苦難においても平穏と尊厳を失うことがなかったシーター女神には、常に、主であるラーマ神を思う強い心があったと伝えられます。
ラーマ神を心から愛するシーター女神の姿は、人生という壮大な歩みの中で、私たちを導く指針となるでしょう。