タイ・プーサム
タイ・プーサムについて
タイ・プーサムは、南インド・タミルナード州などを中心に祝福される祝祭です。
タミル暦のタイ月(1月〜2月)の満月に行われるこの祝祭は、インドに限らず、東南アジアなどのタミル・コミュニティでも広く祝福が行われます。
苦行を行うことで神々を礼拝する慣習も多く、顔や舌、体に針などを刺し、寺院まで歩む姿が映し出されることもあるお祭りです。
この祝祭は、シヴァ神の息子であり、ガネーシャ神の兄弟にあたるカールッティケーヤ神が、母であるパールヴァティー女神から武器となる槍を与えられたことを祝福するものです。
カールッティケーヤ神はその槍で、悪神を倒しました。
軍神スカンダ、クマーラ、ムルガン、スブラフマニヤなど、カールッティケーヤ神は数多くの名前を持つ神として知られています。
カールッティケーヤ神が持つこの鋭い槍は、パールヴァティー女神そのものであるシャクティ(力)の現れとして、神像と同じようにインドでは広く崇拝されています。
この槍は一説に、知識や知性を象徴するものであると伝えられます。
槍の長い柄は、積み重ねられた長年の学びを象徴し、槍の広がった部分は、全体を見ることのできる大きな理解力、そして槍の先端の尖った部分は神々に向けられる献身を象徴するといわれます。
知識や知性は、より豊かな人生を歩むために、何よりもの武器となり、私たちを迷いや疑いから救い出します。
カールッティケーヤ神がこの槍を母であるパールヴァティー女神から授けられ悪神を倒したように、知識を日々の中で生かし続けることが大切です。
その知識は、さまざまな難題や苦難を打ち破り、正しい道へと私たちを導いてくれるでしょう。