チンナマスター・ジャヤンティー
チンナマスター・ジャヤンティーについて
チンナマスター・ジャヤンティーは、チンナマスター女神の降誕日として崇められます。
ヴァイシャーカ月(4月〜5月)のシュクラ・パクシャ(新月から満月へ向かう半月)の13日目がその日にあたります。
チンナマスター女神は、ドゥルガー女神の10の化身であるダシャ・マハーヴィディヤー(10柱の大いなる叡智の女神)の1柱として崇められます。
チンナマスター女神は、自己を犠牲しに、創造・維持・破壊のサイクルの概念を体現する重要な女神です。
「頭が切断された者」という名前を持つチンナマスター女神は、自らの頭を切断し、一方の手に自分の切断された頭を、もう一方の手には大剣を持っている姿で描かれます。
切断された首からは血が3つの噴流となって流れ出し、そのうちのひとつはチンナマスター女神自身の口に入り、残りのふたつは側にいる侍女、ダーキニーとヴァルニニーによって飲まれます。
この斬首は、エゴの破壊と個人の生命力の解放を象徴し、それが世界と生命のサイクルを支えていることを示しています。
チンナマスター女神は通常、性欲の女神であるラティと愛の神であるカーマが交わる上に立つ姿で描かれます。
これは、性的な欲望の制御、創造の力と生命の起源に対する女神の力を象徴しています。
このイメージは、生・死・再生のテーマを包含しており、性と死の相互関係を象徴しています。
霊的な意味において、チンナマスター女神の自己犠牲は、肉体とエゴからの魂の解放のための比喩と見なされ、宇宙を養う生命力(プラーナ)の概念を示しています。
チンナマスター女神のイメージは、生命の本質は創造と破壊の連続であること、そして真の悟りはこの現実を理解し受け入れることから来るというメッセージを伝えています。
人々は、超自然的な力の獲得、霊的な洞察の達成、悟りへの道での障害の除去など、さまざまな理由でチンナマスター女神を礼拝します。
このチンナマスター女神の礼拝は強力であるものの、危険を伴う場合もあるため、堅固な決意と献身を持つ修行者にのみ適していると考えられています。
チンナマスター女神の教えと象徴性は深く、生命は生命によって養われ、霊的な覚醒を達成するためには、地上における欲望と恐怖、すなわち死の恐怖を含むすべてを超越する必要があるという究極の真理を体現しています。