プラドーシャ
プラドーシャについて
プラドーシャは、月の満ち欠けのそれぞれ13日目(トラヨーダシー)にシヴァ神を礼拝する吉日です。
プラドーシャは夕暮れを意味し、特に日没の前後およそ1時間半が吉兆と信じられ、夕暮れ時には数多くの寺院でシヴァ神に捧げられるプージャーが執り行われます。
プラドーシャには、乳海撹拌にまつわる神話があります。
不死の霊薬であるアムリタを得るために、神々と悪魔が協力し、海を撹拌したと伝えられる乳海撹拌では、霊薬であるアムリタだけでなく、猛毒であるハラーハラも生み出されてしまいます。
世界を救うために、その猛毒であるハラーハラを飲み込んだのがシヴァ神でした。
シヴァ神が猛毒に倒れたとき、妻のパールヴァティー女神は、シヴァ神の首を押さえ、猛毒は喉で止まりました。
シヴァ神の首は猛毒で青くなり、後にニーラカンタ(青い首を持つ者)と呼ばれるようになります。
神々は、パールヴァティー女神のおかげで一命を取り留めたシヴァ神の回復を願い、集いました。
意識を取り戻したシヴァ神は、神々が集う嬉しさのあまり、アーナンダ・タンダヴァムの踊りを舞います。
この時が、プラドーシャであると信じられます。
すべての神々が集い、シヴァ神がアーナンダ・タンダヴァを舞うプラドーシャの吉日に、シヴァ神への礼拝を捧げることで、平安、至福、解放が授けられると信じられています。
このアーナンダ・タンダヴァの礼拝は、15日間(半月)に犯されたすべての悪い行いを取り除く非常に効果のあるものだとも伝えられます。
また、プラドーシャは重なる曜日によって、月曜日はソーマ・プラドーシャ、火曜日はバウマ・プラドーシャ、水曜日はブダ・プラドーシャ、木曜日はグル・プラドーシャ、金曜日はシュクラ・プラドーシャ、土曜日はシャニ・プラドーシャ、日曜日はラヴィ・プラドーシャと呼ばれます。
月曜日のプラドーシャからはシヴァ神のとりわけ大きな恩寵、火曜日のプラドーシャからは病からの解放、水曜日のプラドーシャからは幸福や願望成就、木曜日のプラドーシャからは成功や知識や富、金曜日のプラドーシャからは結婚成就や人生の幸運、土曜日のプラドーシャからは土星の悪影響の軽減、日曜日のプラドーシャからは名誉や名声や健康といった恩恵が授けられると信じられます。