アーユダ・プージャー
アーユダ・プージャーについて
アーユダ・プージャーは、私たちの生活を彩るさまざまな道具を礼拝する吉日であり、アーシュヴィナ月(9月〜10月)のシュクラ・パクシャ(新月から満月へ向かう半月)の9日目に祝福されます。
アーユダ・プージャーは、ナヴァラートリの期間中の9日目となり、サラスワティー女神を礼拝する吉日でもあります。
ナヴァラートリは、9日間にわたって女神たちを礼拝する祝祭であり、ヒンドゥー教の三大祭典のひとつにも数えられます。
このナヴァラートリは、ドゥルガー女神が凶悪な悪魔と戦った9日間であると伝えられます。
アーユダ・プージャーは、私たちが日々を生き抜く上で、その糧を得るための仕事を支える、さまざまな道具を礼拝する吉日です。
例えば、機械、文房具、楽器などを礼拝しながら、仕事の成功、勉学の成就、能力の向上などを祈願します。
アーユダ・プージャーはアストラ・プージャーともいわれ、これらには武器という意味があります。
このアーユダ・プージャーの由来はさまざまに伝えられますが、一説に、ドゥルガー女神がアスラのマヒシャースラを倒した武器を礼拝したことに起源があると伝えられます。
ドゥルガー女神は、神々から授かった武器を用いて、アスラのマヒシャースラを倒しました。
その武器には、例えば、以下のようなものがあります。
・ガネーシャ神の剣:鋭い知識や知性をあらわす尖った剣は、無知を破る象徴。
・シヴァ神の三叉槍:三叉の槍は、現在・過去・未来などを制御し、超越していく象徴。
・ヴィシュヌ神の円盤:太陽の炎から生まれた円盤は、執着や欲望を断ち切る象徴。
・インドラ神の稲妻:強力なエネルギーを持つ稲妻は、疑いや迷いを破壊する象徴。
・ヴァーユ神の弓矢:一本の腕に握られた弓と矢は、あらゆる力を制御する象徴。
・アグニ神の槍:火からなる槍は、内なる力で人生の障害を焼き尽くす象徴。
・ヴァルナ神の法螺貝:原初音をあらわす法螺貝の音は、あらゆる悪を打ち消す象徴。
・ブラフマー神の蓮の花:泥水の中で美しく咲く蓮は、世俗の世界で清らかに進化していく象徴。
・ヴィシュヴァカルマ神の斧:権威を示す斧は、内面に沸き起こる邪な感情や渇望を切り落とす象徴。
・シヴァ神の蛇:揺れ動く心のようである蛇は、それを制御することで自分自身の本質である至福に安住する象徴。
これらの武器を見る時、私たちは人生を歩む中で備えるべき力を学ぶことができます。
アーユダ・プージャーにおいてこれらの力を学べば、私たちは生活を支えるさまざまな道具を正しく用いる術を知り、真に豊かな人生を生きることができるでしょう。
※上記以外にも、さまざまに異なる武器が伝えられる場合があります。