チャトゥルマーサ
チャトゥルマーサについて
チャトゥルマーサは聖なる4ヶ月間といわれ、断食や瞑想といった霊性修行を実践するのに適した時となり、神々を讃える大祭が続きます。
チャトゥルマーサの4ヶ月間は、インドでは雨季であるモンスーンにあたります。
その最初の1ヶ月間であるシュラーヴァナ月は、シヴァ神に捧げるとりわけ神聖な月とされ、多くの人々が霊性修行に努めます。
モンスーンは、さまざまな病が媒介する季節です。
この間、神々への瞑想や断食を実践することで、病から遠ざかり、心を穏やかに、健やかな日々を過ごすことができると伝えられます。
チャトゥルマーサは、太陽が北より南へ動く(夏至より冬至に向かう時)ダクシナーヤナにあたり、夜が長くなり、人々の心に大きく作用する冷たい月の影響が出てくる時でもあります。
この間は神々の夜ともいわれるように、モンスーンの恵みの雨が降り注ぐ一方で、さまざまなネガティブなエネルギーが満ちる時と信じられてきました。
この間に続く大祭は、私たちを神々へ近づけ、その中で実践される善行が、ネガティブなエネルギーを払拭し、ポジティブなエネルギーを生み出すといわれます。
この間には、次のような大祭が続きます。
・エーカーダシー(チャトゥルマーサの始まり)
・グル・プールニマー
・ナーガ・パンチャミー
・ラクシャー・バンダン/ガーヤトリー・ジャヤンティー
・クリシュナ・ジャヤンティー(降誕祭)
・ガネーシャ・チャトゥルティー(降誕祭)
・ピトリ・パクシャ
・秋のナヴァラートリー
・ダシャハラー
・ダンテーラス
・ディーワーリー
・エーカーダシー(チャトゥルマーサの終わり)
この間にヴラタ(戒行)を怠ると、私たちはタマスやラジャスのエネルギーに飲み込まれ、さまざまな悪行を生み出すともいわれます。
神々を礼拝する行いは、サットヴァなエネルギーを生み出す、何よりも優れた行いです。
その実践は、自分自身を神聖に保つとともに、幸せと健康を授けてくれるものとなるでしょう。