『EXPRESS STAR TELLER』2026年6月号(第35巻第5号)は、吉星ブリハスパティ(木星)が高揚の星座・蟹座へ移行するという、占星術的に極めて重要な天体イベントを総力特集します。Dr. T.R.S. ラーガヴァン氏が12ラーシ・誕生星ごとの個人予測と、ヴェーダ式およびラールキターブ式の具体的な対処法を詳説。さらに「現在のホロスコープから前世を解読する」という神秘的テーマや、ウッタラーカンドの秘境寺院ダーリー・デーヴィーの聖地巡礼、ダヤーナンダ・サラスワティ師の深遠な教えも収録。ムフールタ、株式市場のタイミング、月間運勢など実用情報も満載で、ヴェーダ占星術を学ぶ方にも、精神的な探求を深めたい方にも応える一冊です。
「GUIDANCE FROM GURU(グルからの導き)」は、ヴェーダーンタの碩学プージャ・スワミ・ダヤーナンダ・サラスワティ師とのサットサンガ(霊的対話)を収めた一篇で、人間の苦しみの根源を鋭く問い直します。師がまず示すのは、「duhkha(ドゥッカ=悲しみ・苦そのもの)」と「duhkhi(ドゥッキー=私は悲しい者だ、という自己認識)」の決定的な違いです。同様に「sukha(スカ=幸福)」と「sukhi(スキー=私は幸せだ)」も区別されます。私たちは普段、外的状況を変えることで悲しみを取り除こうと努めますが、師によれば本当の問題は悲しみそのものではなく、「aham duhkhi(アハム・ドゥッキー=私は悲しい)」という「私」を中心に据えた観念にあると説きます。もし世界があなたを悲しませるのなら、同じ世界があなたを幸せにもできるはず——一つの状況には常に二つの側面があり、どちらも等しく事実だというのです。
この洞察を、師は牛の比喩で巧みに描き出します。牛も飢えれば痛みを感じ、餌を得れば心地よさを覚えますが、「私は醜い牛だ」「私は不幸な牛だ」といったコンプレックス(sukhitva/duhkhitva=幸・不幸の自己観念)を持ちません。同じ品種・年齢・乳量の二頭の牛でも角の形によって売値が変わりますが、当の牛たちはその差を意識せず、悩むのは飼い主だけです。コンプレックスとは、まさに人間に固有の問題なのだと師は指摘します。人間は「私は幸せ/不幸せ」「私は縛られている/他者に押さえつけられている」と自らを判断し、安全と幸福を無数の外的事物に依存させてしまう。広大で独立した世界が、自分を制約する力を持つように感じられる——ここに苦の構造があるのです。束縛が「私」の感覚の中にあるなら、自由もまたその「私」の中にこそ求められねばならない、という師の言葉は、自己探求の核心を静かに照らし出します。占星術的対処を超えた、自己の本質への気づきを促す深い智慧として、読者を内省へと誘う充実した一篇です。
「Divine Mystery of Deity Dhari Devi(神秘の女神ダーリー・デーヴィー)」は、Hemamalini Raghunathan氏が、ウッタラーカンド州・アラクナンダ川のほとりに鎮座する稀有なシャクティの聖地(Shakti Sthal)を訪ねた巡礼記です。スリーナガルとルドラプラヤーグの中間に位置するこの寺院は、ガルワール地方の人々の篤い信仰の中心。神像の上半身がここに、下半身はカリマトに祀られ、女神カーリーの顕現として崇拝されています。『シュリーマド・デーヴィー・バーガヴァタ』によれば、ここはサティーの上半身が落ちた108のシャクティ・ピータの一つに数えられます。
女神を巡っては二つの強烈な信仰があります。第一に、神像の表情が一日の時の流れとともに変化するという伝承——朝は少女、午後は成熟した女性、夕刻には老婆の顔へと移ろい、女性の一生の各段階を表すとされます。女神は屋根のない露天で祀られ、屋根をかけようとする試みはことごとく失敗し、神聖な声によって禁じられてきたと伝えられます。第二に、神像を移動・封鎖しようとすると自然災害が起こるという信仰です。マーター(母なる女神)の聖なるエネルギーは不動かつ永遠であると考えられています。
この信仰を裏付ける出来事として、記事は2013年のウッタラーカンド大洪水に触れます。同年6月16日、水力発電プロジェクトのため神像が本来の聖地(Mool sthan)から移された直後、未曽有の豪雨がインド史上最悪級の災害を引き起こしたと多くの人々が信じています。その後、公衆の要望により、神像は同じ場所のより高い台座へ、原初の指示通り屋根なしで再安置されました。
女神ダーリー・デーヴィーは巡礼者の守護者として、旅の無事、健康、家庭の和合、負のエネルギーの除去を願う数千の参拝者を迎えます。供物は花、赤い布、菓子、芥子油の灯明、シンドゥール(朱)など。チャイトラとアーシュヴィン両方のナヴラートリには断食やジャーガラン(夜通しの讃歌)が捧げられます。神話・神秘・現代的意義が融合した、まさに「生きたエネルギー」としての聖地像を、本記事は鮮やかに描き出しています。

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