ガウリー・プージャー
ガウリー・プージャーについて
ガウリー・プージャーはガンガウルという祭事の期間中、女性たちがパールヴァティー女神(ガウリー女神)への礼拝を中心に行う儀礼です。
ガンガウルの「ガン」はシヴァ神、「ガウル」はパールヴァティー女神(ガウリー女神)を指し、主に北インドでこの夫妻神を礼拝する祭事として知られます。
18日間にわたって行われるこのガンガウルの最終日に、ガウリー・プージャーが盛大に行われます。
ガンガウルはホーリーの翌日から始まります。
暦では、チャイトラ月(3月〜4月)のクリシュナ・パクシャ(満月から新月へ向かう半月)の1日目(プラティパダー)から、18日間にわたって続きます。
ガウリー・プージャーはその最終日となるチャイトラ月(3月〜4月)のシュクラ・パクシャ(新月から満月へ向かう半月)の3日目(トリティーヤー)に祝われます。
ガンガウルにおいて、多くの家庭ではホーリーで焚かれた火の灰を集め、土の鉢に入れて小麦や大麦の種を蒔きます。
以後、毎日水を与えて芽を育てます。
芽の成長は、女神が家に宿り、生命力と吉祥をもたらすしるしと受け取られます。
この礼拝と並行して、18日間の断食の誓い(ヴラタ)を立てる女性もいます。
これは、パールヴァティー女神がシヴァ神を得るために行った苦行をなぞる行為とされ、欲求を抑えることで祈りに集中します。
祈りの目的は、夫婦の安寧、夫の健康と長命、家庭の繁栄などです。
未婚の女性が参加する場合は、良縁や将来の結婚生活の幸福を願う意味合いも加わります。
祭事では、完成や豊かさを示す「16」という数字も重視されます。
ガウリー・プージャーにおいて、女性たちは「ソーラー・シュリンガール(16の化粧と装飾)」として、朱の印、ヘナ、カージャル、腕輪、首飾りなどを整え、女神への敬意と既婚女性の吉祥を表現します。
ラージャスターン州の一部では、この礼拝が「秘密」に行われる点も特徴です。
断食の誓いに関わる儀式は夫の目に触れない場所で行い、女神に捧げた供物(プラサーダ)を夫と分けない慣習があります。
これは夫婦関係を軽んじる意味ではなく、女性の祈りが女神との一対一の結びつきとして独立している、という考え方に基づきます。
夫のために祈りながらも、その祈りは女神への個人的な献身として保たれるとされています。
祭事の終盤、装飾した女神像は水辺へ運ばれ、祈りとともに川や湖に沈められます。
これをヴィサルジャナ(帰還)と呼び、女神が本来の住まいへ戻る段階とされます。
灰を集めて種を蒔くところから始まった一連の礼拝は、最後に水へ還すことで区切りを迎え、翌年の春に同じ循環が再び始まります。
聖者ナーラダはパールヴァティー女神を「すべての既婚女性の中でもっとも清らかで崇高な者」と称えました。
パールヴァティー女神の苦行が示すように、この祭事は真の幸福は努力と忍耐の先にあることを今に伝えています。