メーシャ(牡羊座)・サンクラーンティ
メーシャ(牡羊座)・サンクラーンティについて
メーシャ・サンクラーンティは、太陽がミーナ(うお座)からメーシャ(おひつじ座)へ移動する日にあたります。
「サンクラーンティ」とは、太陽がある星座から別の星座へと移ることを意味する言葉です。
インド占星術の12星座に従い1年に12のサンクラーンティがあり、それぞれは天文学的にも、そして宗教や農業にとっても大変重要な日とされています。
広大なインドでは地域ごとに異なる暦が用いられていますが、それらを統一する「インド国定暦」が太陽暦を基準に制定されています。
その「インド国定暦」の中で、メーシャ・サンクラーンティは1番目の月に重なり、毎年4月の中旬頃に祝福されます。
サンクラーンティは、万物を育む太陽への祈りを捧げる日として特別な意味を持っています。
この日、多くの人々は太陽への祈りを捧げるとともに、聖なる川や巡礼地へ赴き、沐浴を行います。
寄付や布施などの慈善活動を行う吉日でもあり、これらの高貴な行いは多くの功徳をもたらすと信じられています。
古代において、農業を行うためには、天体の動きを観察し季節を知る必要性があったといわれます。
インドにおいて、こうした自然の動きは神々の力のあらわれとして崇められてきました。
大自然の巡りを祝福するインドの祝祭は、私たちに神々のリズムを理解させてくれるとともに、その絆を深める重要な瞬間として受け継がれています。
サンクラーンティを祝うことは、この宇宙のエネルギーと自分自身を調和させる方法としても捉えられています。
このメーシャ・サンクラーンティには、春分と同じ概念があり、インドの多くの地域で収穫祭が祝われます。
また、太陽はメーシャ(牡羊座)において高揚し、トゥラー(天秤座)において減衰するとされます。
太陽がメーシャ(牡羊座)に入るこのメーシャ・サンクラーンティは、太陽暦を用いる地域において1番目の月に重なり、新年を迎える時となります。
ケーララ州ではヴィシュ、タミルナードゥ州ではプタンドゥ、ベンガル州ではポーヘーラー・ボーイシャーカなど、各地が盛大な祝福に包まれます。
また、主にパンジャーブ州ではシク教による新年となり、収穫祭としても祝福されるバイサーキーの祝福が行われます。
バイサーキーは、シク教が16世紀に、第10代グルであるグル・ゴービンド・シングによって成立した時でもあります。