パングニ・ウッティラム
パングニ・ウッティラムについて
パングニ・ウッティラムは、タミル・ナードゥ州におけるパングニ月(3月〜4月)のウッティラム(ウッタラ・パールグニー)・ナクシャトラに行われる、天界の結婚を祝う祭典です。
占星術的には、ウッティラム(ウッタラ・パールグニー)・ナクシャトラが満月に重なる特別な月であり、これが結婚を象徴すると考えられています。
多くの寺院では、10日間にわたって祝われるお祭りです。
シヴァ神は、この日にミーナークシー女神(パールヴァティー女神)と結婚したといわれています。
また、スッブラマニヤが、インドラの養女であるティーヴァニーと結婚した日としても祝われています。
ヴァールミーキのラーマーヤナでは、シーターとラーマが結婚した日であると伝えられています。
文献によると、このお祭りは、9世紀から13世紀にかけて、南インドを支配したタミル系のヒンドゥー王朝であるチョーラ朝の時代に遡ります。
この日は、シヴァ神、ペルマル(タミル語圏の呼び名、シュリーニヴァーサ神)、ムルガンを礼拝するための特別な日であり、グリハスタ・ダルマ(家住期のダルマ、結婚生活)の栄光を讃える日にあたります。
また、パングニ・ウッティラムの時期は、冬から春への移行期でもあり、人間と自然の調和を象徴しています。
これは、自然界の美しさと豊かさを祝い、創造のすべての要素における神聖な存在を認識する時でもあります。