ナーラダ・ジャヤンティー
ナーラダ・ジャヤンティーについて
ナーラダ・ジャヤンティーは、ナーラダ仙の降誕際として知られ、ジェーシュタ月(5月〜6月)のクリシュナ・パクシャ(満月から新月へ向かう半月)の1日目に祝福されます。
ナーラダ仙は、インドの神話において重要な聖仙のひとりに数えられる存在です。
世界に叡智を広めるために、ブラフマー神が念じて生じさせた聖仙といわれ、ナーラダ仙によって数々の叡智がこの世に伝えられてきました。
ヴィシュヌ神を心から愛するナーラダ仙は、ヴィシュヌ神の別の姿である「ナーラーヤナ」の御名を唱えながら世界を自由に動き回り、人々を啓発しながら真実を示していきます。
ナーラダ仙は楽器のヴィーナーを手にして描かれ、このヴィーナーと共にヴィシュヌ神を讃えることから、その敬虔な姿がバクティ・ヨーガ(信愛のヨーガ)にも大きな影響を与えたと伝えられます。
常にヴィーナーを手にすることから、ナーラダ仙は楽聖として崇められる存在でもあり、音楽によって人々を感動させる偉大な音楽家、楽器の師としても親しまれています。
ヴィーナーを手にヴィシュヌ神の御名を唱えながら世界を歩き回るナーラダ仙は、時に難解なヴェーダの教えを親しみやすく伝え続けます。
この社会の中で生きる日々は、バクティを通じて離欲と知識を育む修行の場となり、その実践を通じて真の解放を得ることができるということを伝えています。