アホーイー・アシュタミー
アホーイー・アシュタミーについて
アホーイー・アシュタミーは、主に北インドにおいて、母親たちが子どもたちの幸福と安全を祈願する吉日です。
カールッティカ月(10月〜11月)のクリシュナ・パクシャ(満月から新月へ向かう半月)の8日目に祝福されます。
このアホーイー・アシュタミーは、夫の幸福を願う女性たちの断食日であるカルヴァー・チャウトから4日目、そして光の祭典であるディーワーリーの8日前にあたります。
この時期は、神聖ともいえる雰囲気が漂い、家族やコミュニティ全体での絆が強まるといわれています。
アホーイー・アシュタミーは、ラクシュミー女神やパールヴァティー女神の化身として崇められるアホーイー女神(ホーイー女神)に捧げられる吉日です。
アホーイー・アシュタミーには、このアホーイー女神と7人の息子を失ったある母親にまつわる神話が伝わります。
子どもたちと森で暮らしていた母親は、ディーワーリーの季節が近づき、家を飾り付けようと深い森の中へ土を集めに出かけました。
しかし、母親が土を集めるために穴を掘った場所は、野生動物の住処であり、誤って幼獣の命を奪ってしまいます。
この出来事を深く悔い、母親は土を持ち帰っても、その事実に心を痛めていました。
数年後のある日、7人の息子たちが突如として姿を消してしまいます。
この悲劇を知った村人たちは、息子たちが野生の動物に連れ去られたのではないかと推測しました。
母親は過去の出来事を思い出し、自らの行為が原因であることに気づきます。
彼女が罪を告白すると、村人たちはアホーイー・アシュタミーの断食と祈りを行うことを勧めました。
母親は村人たちに勧められた通り、この日に幼獣の絵を描き、断食と祈りを真摯に行いました。
すると、母親の流した涙はその罪を清め、無事に息子たちが母親のもとへと戻ったと伝えられます。
この感動的な伝説が受け継がれ、多くの母親たちが子どもたちの幸福や安全を祈願して、アホーイー・アシュタミーに断食や祈りを行う習慣が続いています。