ヴァラ・ラクシュミー・ヴラタ
ヴァラ・ラクシュミー・ヴラタについて
ヴァラ・ラクシュミー・ヴラタは、富や幸運の女神であるラクシュミー女神へ捧げられる祈りです。
神聖なシュラーヴァナ月(7月〜8月)、満月を迎える前の女神の日である金曜日に、主に南インドで祝福されます。
ヴァラ・ラクシュミー・ヴラタには、ある言い伝えがあります。
子どもを愛し、そして尽くす信心深い女性の夢にラクシュミー女神が現れ、喜びを伝えます。
朝目を覚ました女性は、ラクシュミー女神の恩恵を確かめるために、身を清め祈り始めました。
これを見た他の女性たちも同じようにラクシュミー女神への礼拝を始め、広まっていったとされています。
ラクシュミー女神は、富や幸運を司る女神です。
私たちが所有するもの、例えば土地や財産、家畜や穀物など、また形ではなくとも、純粋さや忍耐といった美徳も、私たちの富であり、栄光であります。
物質的な豊かさだけでなく、目には見えない心の豊かさを授けるラクシュミー女神には、アシュタ・ラクシュミーと呼ばれる8つの姿があります。
この8つの姿すべてに祈りを捧げてはじめて、ラクシュミー女神を完全に礼拝したともいわれます。
ヴァラ・ラクシュミー・ヴラタにおいてアシュタ・ラクシュミーを思う人々には、この8つの力としてのラクシュミー女神の祝福が授けられると信じられます。
アシュタ・ラクシュミーとその象徴は以下の通りです。
・アーディ・ラクシュミー(マハー・ラクシュミー):原始のラクシュミー女神
・ダナ・ラクシュミー:金を授けるラクシュミー女神
・ダーニャ・ラクシュミー:穀物(豊穣)を授けるラクシュミー女神
・ガジャ・ラクシュミー:象(権力)を授けるラクシュミー女神
・サンターナ・ラクシュミー:子孫を授けるラクシュミー女神
・ヴィーラ・ラクシュミー:勇気を授けるラクシュミー女神
・ヴィジャヤ・ラクシュミー:勝利を授けるラクシュミー女神
・ヴィディヤー・ラクシュミー(アイシュワリヤー・ラクシュミー):知識(幸運)を授けるラクシュミー女神