15面のルドラークシャ(金剛菩提樹)は、パシュパティ・ルドラークシャと呼ばれています。これは、束縛からの解放を意味するムクティや今生におけるモークシャ(解脱)を達成するため、霊的指導に従事している人々にとって非常に強力なルドラークシャとされます。パシュは個々の魂(ジーヴァ)を意味し、パティは神、師やシヴァを意味します。したがってパシュパティは、個々人の神、動物の神としてのシヴァ神をあらわします。
シャイヴァ(シヴァ派)・シッダーンタによると、本来ジーヴァとしての個々の魂は、無限に拡がり、遍在しています。しかし、個人が所持する不純物が、本来無限である魂を限定し、無知なるものと貶めています。このような個人を束縛する不純物は索縄(パーシャ)と呼ばれ、自然界には、アーナヴァ、カルマ、マーヤーの3種類のパーシャが存在します。パーシャの文字通りの意味は糸ですが、その糸は、個我の汚れというアーナヴァ、行為の汚れというカルマ、幻力であるマーヤーという3本のより糸から構成されています。この3本のより糸が、個人を束縛へと結びつけています。
アーナヴァは無知であり、無始以来個我と結びつき、妄想の原因となる不活性なエネルギーです。それは、個人の束縛の根本原因であるといわれています。しかし、拭い去ることもまた可能です。
カルマは、想い、言葉、行為の結果として個人を束縛します。カルマは、生死の輪廻へと個人を結びつけ、利と不利益を生みだします。しかし、抑制・消滅させることも可能です。
マーヤーは、道具としての肉体、そして経験の対象を個人に与えます。マーヤーは、悪用と足枷の原因となる無知の影響下にもかかわらず、進化のために宇宙を創造します。マーヤーもまた、消滅させることが可能です。
カシュミール・シャイヴィズム(シヴァ派)によると、この3種類の束縛のために、個人の魂はパシュ(家畜、動物、神と区別しての個人の魂)と呼ばれています。個人の魂が霊性の道に向かって前進するとき、その本質はシヴァ神と合致し、永遠不滅の真理としての本性をあらわし、すべてに浸透して光輝の意識へと到達します。
自らの魂がシヴァ神と同一であると思い起こされたとき、解脱に到達するといわれます。すべての障壁が取りのぞかれたとき、この思いがこの人生で想起されるでしょう。
この点、パシュパティ・ルドラークシャは、ムクティやモークシャを授ける特別なビーズとして、霊性の道を求める人々にとっては別格のルドラークシャとされています。
15面のパシュパティ・ルドラークシャは、非常に貴重なルドラークシャであり、パシュパティ神をあらわすと同時に、経済的な前進にも特別な効果があるといわれます。この吉兆のルドラークシャは、パーシャからの解放をもたらし、この人生におけるモークシャの妨害となるものを取り除くとされています。また、このルドラークシャは、パーシャの束縛による感情の荒波を鎮める作用があるといわれます。パシュパティ・ルドラークシャは、この生における魂をモークシャへと導き、束縛や執着によって生じる無知、苦悩、苦痛を滅ぼす意識、すなわちルドラ・コンシャスネスへと高めると信じられています。
15面のルドラークシャは次のような特徴をもちます。
・対応する神 : パシュパティ(動物の主の意味をもつシヴァ神の別名)
・支配する惑星 : なし
・対応の利益面 : 直観力、抽象的思考、既成概念にとらわれない思考、経済
・対応するマントラ : 「オーム・フリーム・ナマハ」
原産国:ジャワ
サイズ(長径×短径×高さ):14.6mm x 10.8mm x 10.4mm
※写真のビーズのお渡しとなります。
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※ビーズの加工方法について、オプションよりご選択ください。
15面のビーズ1個を、シルバーやゴールドのキャップ、あるいは赤い糸などを用い、シヴァリンガに触れさせ、マントラを唱えて身につけます。
※ルドラークシャ(金剛菩提樹)の効能・効果の記述は、インド古代の聖典や占星術師の証言などにもとづいています。使用感には個人差があります。
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